開業にあたり、治療の料金をどう設定するかが大きな問題でした。
というのも、日本の矯正治療の料金体系は2種類あり、どちらを採用するかの大きな分かれ道で悩んでいたのです。
その料金体系はどちらも一長一短だったので、どちらの方が患者さんに納得してもらえるだろうかと考えましたが、結局どちらが良いということもないだろうと思い、双方の良い点を合わせた、言わば第3の料金体系を採用しました。
一般的に矯正治療の料金は2タイプで、
Aタイプ 基本料+毎月の調整料
初期費用が抑えられ、治療が早く終わった場合は費用が安くなります。逆に治療が長引いた際には高額となる場合があります。
Bタイプ 調整料込みのトータルフィー制度
毎月の調整料が無いので、治療が長引いても費用がかさむ心配がありません。
必要な料金が明確になっています。
しかし、治療が早期に完了した場合は診察回数が少ないにも関わらず費用が変わらないので割高になります。
Aタイプの料金では最終的にいくらかかるか分からないのが不安という声が多くあります。Bタイプの料金では診察を受けている回数が違うのに同じ料金なのはおかしいのではないかという意見を患者さんからいただいたことがあります。
そこで、患者さんの心配が多い、お互いの料金体系の短所をカバーするために、
基本料+調節料+トータル上限制度
を採用することにしました。
これなら基本の費用を抑え、早く治療が終われば通院回数が少なく治療費が安く済むし、治療が長引いても青天井に治療費がかさむ心配が有りません。
☆わかりやすく矯正治療費の例を挙げてみます。
平均的な治療の例
「成人の表側矯正で予定治療期間2年の場合の歯列矯正費用」を一般的な相場で比較してみると、
治療が予定通り2年間で終了した場合
予定通り終了した場合はどのタイプでも費用は同じです。
では、治療が早く終わった場合ではどうでしょう。
トータルフィーのBタイプが割高になることがわかります。
治療期間はドクターが少し長めに伝えるのが一般的なので、結果的にこうなることは頻繁にあります。
それでは、逆に治療が長引いた場合はどうでしょう。
毎月の調整料がかかるAタイプが明らかに割高です。しかし、当院で採用しているトータル上限制度があればBタイプと同じになります。
どの場合でも、当院の料金体系が一般的なA・Bどちらのタイプよりも費用が同じか抑えられていることがわかります。
日本では矯正治療に保険が利かず、高額なので患者さんにとっても費用は大きな問題です。
実際、一般の方を対象にしたアンケートで矯正治療の懸念点の1位は費用なのです。
当院では、矯正治療をできるだけ納得のできる料金体系でうけていただきたいと考えています。